NoOneLivesForever

己のゲーム遍歴 あるいは 感情のパンくず

カジュアル系アクション弾幕シューティング「LAST COMMAND」レビュー

Hello,はてなブログ

sitaranaです。

 

・・・また、例によって積ゲです。

2022年のまとめでFORSPOKENやりたいとか言っておきながら、このありさまだよ!

ごめんなさい、言い訳させてください、ちょっとリアルが忙しいんです。

でも、ゲームは無茶苦茶面白かったので、大変満足しております。

 

本日のレビューは小粒だけどピリリと辛い、舐めてかかると痛い目みるぞ「LAST COMMAND」をレビューします。

プラットフォームはSteam。ver1.0.6c3、難易度スタンダードを1周。

プレイ時間は10.6時間です。

 

 

どんなゲーム?

皆さんヘビゲームをご存じでしょうか。

獲物を食べると長さが伸びるヘビを操作して、壁に当たらないようにヘビの長さをどれだけ伸ばせるか挑戦するスコアアタックゲームです。

古典的なゲームだけに、色々とバリエーションがあったりします。

この前振り、ヘビゲームのアレンジだな?とお察しのことと思います。

本作はヘビゲーム+弾幕シューティングです。

うん。聞いたことないな。

 

↑ちょっと分かりづらいけど、「Start」の右側あたりに自機がいる

 

ざっくり説明すると、ヘビゲームのヘビが自機の弾幕シューティングゲームです。

右下にファイルアイコンみたいなのがありますが、それが「獲物」で、

溜めた「獲物」でショットを打つことができる、というシステムになっています。

そして、弾幕シューティングなので当然弾幕で妨害されます。

 

はい。ヘビゲーム+弾幕シューティングと説明しましたが、

システムの主は弾幕シューティングです。それにフレーバーとしてヘビゲームが添加されている感じですね。

獲物をまとめてシュートした方がダメージは伸びやすい感じはありますが、ため込んだ分自機が伸びて当たり判定が増えるので、そこでバランスを取る感じ。

難易度が4段階もあるのもシューティングっぽいところ。

なお、スタンダードは下から2番目で、一番下に自キャラにバフがかかるモードもあります。

 

↑フェイちゃん可愛い

 

Storeページを見て頂くとわかりますが、ビジュアルは可愛い系です。

テキストもv1.0.6系で翻訳がグレードアップしたらしく、若干助詞とかが省かれている箇所こそあったものの、キャラの雰囲気にあった口語調にきっちり訳されており、プレイ中に違和感を覚えることはありませんでした。

ちゃんと可愛い女の子が可愛く喋ってくれるって素晴らしい。

 

シンプルで奥深く、バランスのよい戦闘システム

本作のシューティング部分のシステムをもう少し掘り下げると、

本作において自機のとれる操作は次の4つで構成されます。

  • スコアを消費して打つ「解析」
  • 停止、低速移動を行う「解析モード」
  • 無敵時間つきの回避行動「ダッシュ
  • カスタマイズによって変化させられる「アクティブスキル」

 

アクティブスキルはボム枠で、ゲーム中で手に入るモジュールを着脱して任意の効果を得るものです。

つまり、必須アクションは「解析」「解析モード」「ダッシュ」の3つだけです。

本作ではヘビゲームフレーバーとして、放っておくと自機は同じ方向にひたすら直進するという特性を持っているので、

意図的にその場にとどまったりするのに「解析モード」を使用します。

意外とこれが曲者で、高速・低速・密度・形、種々様々な様式を織り交ぜた弾幕を、これらの操作を組み合わせて突破していくのが本ゲームの特徴。

 

弾幕シューティングというと、画面いっぱいの弾幕の隙間を、何でそれ当たらないの?というくらいスレスレの安置を探す、という印象があります。

本作もそういった要素はありますが、あくまでバリエーションの一つ。

大部分は速度制御とダッシュを適宜切り替えて掻い潜るアクションゲームに近い操作系です。

 

じゃあアクションゲームなの?というと、そんなことはなく

画面全体を俯瞰しながら弾幕の経路を予測し、

自機を最適な位置に滑り込ませる

という弾幕シューティング独特(と筆者は思っている)のゲーム性は健在です。

弾幕シューティングって、シューティングってついてるけど回避ゲーなのでは?

 

いやー、アクションで似た要素を取り込んでいる作品はありますが、

これ、結構脳みその使い方にストレスかかりますね。

AceCombatの時もそうでしたが、脳みそに新しい回路が作られていく感じが凄い。

もし、弾幕シューティングが初めて、という場合は一度に全部クリアしようとせず、

詰まったら日を改めることをお勧めします。

 

・・・画面のスクショはないのかって?

操作に忙しくて撮ってる暇が無いんです。勘弁して!(撮ってると死ぬ)

 

秀逸なレベルデザイン

実は私、何回か弾幕シューティングゲームに手を出したことがあったんです。

しかし、そのどれも途中で投げ出してしまいました。

シューティングゲームは初心者に(主にコアゲーマー向けに特化しすぎて)優しくない、とよく言われますが、

それよりもリトライがしぶいわりに変わり映えもあまりない、というご褒美サゲサゲのデザインがきつかったという経験があります。

 

シューティングゲームって大体ステージで区切られていて、近年のリトライがある作品でもステージ単位でコンティニュー、というのが定番だと思います。

このステージ単位というのが厄介で、一面クリアするのに10分単位でかかるうえに、クリアできるようになるとひたすら邪魔だったんですね。

加えて、ステージが進むごとにできることができることが増えるってわけでもないのが辛い。

自分がそれなりに有名と言われる作品を齧った程度というのもありますが、敷居が高かったのもあってポーイとしてしまったのです。

 

そんな私が最後までクリアできたのは、本作がユーザを飽きさせない工夫を随所に凝らしてくれていたおかげなのだと思います。

まず、チュートリアルがとても丁寧で、新しいギミックが出ると、ギミックに慣れるための戦闘が必ず用意されています。

そのうえ、1戦闘あたり概ね10分前後、それもゲーム序盤は短く、終盤は長くとメリハリが効いた構成をしています。

また、1戦闘もボスは6ステージ以上に分かれており、各ステージで敵の攻撃パターンが変化したうえで、最後は各ステージのパターンを全部載せするという成長を実感しやすい構成、と戦闘の構成だけでも飽きがこない作りです。

回数制限があるもののリトライも用意されており、要所要所をちゃんと「突破させる」ことが意識されているように感じました。

 

また、装備によるカスタマイズで性能を変化させるというシステムもありがたいものでした。

戦闘に応じて有効な構成を考えられるのも、プレイ中の中だるみが起きにくくなっているポイントです。

カスタマイズ要素も純粋な性能強化からダッシュにダメージを付与する戦闘スタイル変更系まで揃っており、気分で味変できるのもグッド。

 

BGMもテンポの良い良曲ぞろい。なんでシューティングゲームって耳に残る曲が多いんでしょうね?

 

まとめ

良作です。

アクションなのか弾幕シューティングなのか、これに慣れたらただのシューティングはプレイできなくなるような気がしますが、

ステップアップを実感しやすいつくりをしているので、弾幕シューティングゲームの入門としてもお勧めなのではないかと思います。

ストーリー部分は風呂敷畳んでない部分がありますが、勢いで押すシナリオと見た。

戦闘が面白いので、ヨシ。

 

ただ、基本的に初見殺し満載で難しめなので、

見た目に惑わされてプレイすると結構ガチ目の難易度に翻弄されることになります

そこだけ注意。

 

・・・なお、引っ掛かる人はいないと思いますが、

本作はちゃんとHappyEndです。お忘れなきよう。