Bonjour!sitaranaです。
世はまさに大関税時代!ってな具合で、舐められたらおしめーよとばかりに引きも切らない報復関税の嵐。
まあ、デジタルなものにはかからないし、既に買ってある積みゲーには関係ないんですけどね。
ということで、今日は「SteelRising」をレビュー。
真っ先にぶち切れて報復関税仕掛けたEUの構成国の一つ、フランスを題材にした作品です。
あんまり良い噂は聞かないけど、ソウルライクってことで積んでおいた本作。
どんな出来かみてきましょー。
プラットフォームはSteam。プレイ時間は約32時間。
バージョンはどこにも書いてないのでよく分からんのですが、初週クリア・NewGame+は未プレイです。
よろしくお願いします。

機械仕掛けの兵隊、吹けば飛ぶ革命の灯
概要から。
本作はソウル系のシステムで、舞台背景がフランス・フランス革命当時という設定です。
仁王のようにファンタジー要素が盛り込まれていて、本作では機械工学の発展が妖怪の代わり、という具合。
史実と同じように民衆の反乱は起きているものの、ルイ16世は機械人形(オートマタ)で構成した軍隊でそれを退け、どうなるフランス革命!という流れ。
プレイヤーは知性を感じられない機械人形の中でも特異な一体、アイギスとして動乱を駆け抜けていくことになる。

↑機械人形以外の敵は登場しない。徹底してメカ対メカの構図
恥ずかしながら、自分は世界史の造詣が浅いのではっきりそうだと言い切れないのですが、
登場人物やロケーションは著名なものがピックアップされているように思います。
登場人物ではルイ16世、マリーアントワネット、ロベスピエールやラヴォアジェとか。
ロケーションではベルサイユ宮殿、バスティーユ監獄あたりが聞き覚えがある程度。
とは言っても、史実に詳しくないと楽しめないのかって言うと、そういうわけでもなく。知ってるとニヤッとする・そこがifなのね、というフレーバーくらいの捉え方でも十分楽しめると思います。攻略上の判断に効いてくることは無いので。

↑マップはフランスっぽい華美さを感じられるロケーションが多い。ソウルライクだと洞窟や城みたいなロケーション中心の作品が多いので、なかなか新鮮

↑メカデザインも機能性に関係なさそうな装飾でデコっている。なんとなく優美さを感じる
フレーバーは力を入れていないってわけではなく、むしろフレーバーテキスト類に関してはかなり力を入れています。
新聞や手紙などの資料類から、お使い系のクエストで語られる事情説明が結構豊富。
個人的に衝撃だったのは、どこを切り取っても嫌味嫌味嫌味で回りくどく話す独特の文章回し。
とにかく”着飾った嫌味”が間断なく織り交ぜられており、庶民だろうが貴族だろうが区別なくそういうお国柄なんやな、というのがバリバリ。
文化の違いって、普段の所作から滲み出るもんなんだな・・・と改めて感じるところ。
オラそんな国嫌だー。
ということで、”フランスらしさ”についてはフランスに行ったことが無い私でも、何となくレベルで感じられるそれっぽさがあります。
調べてみればデベロッパーは現地フランスのスタジオとのことなので、ちゃんと監修が行き届いているんでしょう。善き哉。
スタイリッシュ・オートマタ・スレイヤー
次にゲームシステムについて。
大筋は典型的なソウルライク。
共通リソースでレベルアップ・アイテム購入ができ、指輪相当の装備枠もある。
チェックポイントがあって、チェックポイントで休むと使用回数が元に戻る回復アイテムがあり、強化アイテムで使用回数や回復量を強化する。

↑指輪枠のモジュールにも上限解放要素があるが、違いとして気にするほどのことでもない
特徴があるのは戦闘・アクション部分から。
大雑把に言ってしまうとブラッドボーンに近い印象で、素早いモーションで殴り合いをするタイプである。
回避が素早く、弱・強攻撃、さらに武器ごとに設定されている特殊行動(戦技と思いねぇ)を織り交ぜて殴っていく。
ダクソでは殴っていくと体制崩しを起こせるが、本作でもそれは同様。体制崩しのゲージが可視化されているので、そこを目指して間断なく攻める、というのが基本的な戦術になるだろうと思われる。

↑ひし形の内側が満タンになると体制崩し(スタン)する
体制崩しが入るとダメージの大きい致命攻撃を入れられる、といういつものシステムであり、とりわけ珍しいわけではない。
が、ブラボがリゲインによる損失を取り返すバランスなら、こちらはSEKIRO的な追加ボーナスのバランスでガン攻め推奨となっている。
となると、問題になってくるのはスタミナである。
攻撃すればスタミナを消費し、回避しても消費される。ならば殴り続けるなど不可能ではないか?
本作ではそのカウンターとしてスタミナを迅速に取り戻すシステムが搭載されている。
スタミナを使い切るとオーバーヒートという状態が発生しそこでタイミングよく操作すると急速冷却、という形でスタミナを取り戻すことができるようになっている。

↑冷却ダメージという状態異常も蓄積するが、誤差だよ誤差
仁王の残心が即時払い戻し式とすれば、本作は一括払い戻し式である。どちらにしても、リソース消耗合戦をより有利に進めるためのアクション要素というわけだ。
ひたすら殴り続け、スタミナを回復しながらスタンを取り、敵をなぎ倒していく。
ダクソや仁王とも違ったハイテンポバトルはかなり気持ちが良く、それでいてそれらの間に位置するような感触は面白い。
ソウル系は好きだけど、もっとスピード感が欲しい。仁王系は操作がごちゃごちゃしすぎて・・・なんて人でも結構いけると思います。
まあ、その点を言うと、強溜め攻撃が若干死に気味になっているのは気になるところ。
溜め時間がかなり長めな上に、回避でキャンセルもできない仕様なので、敵の攻撃の出だしが速い都合、繰り出せるタイミングがかなり限られます。
敵の隙を能動的に発生させる方法がとにかく少ないので、共通アクションの割に使いどころが少ないのは残念なところ。威力はそこそこあるんだけどね。
今から君のモテない理由を挙げます
武器のバランスがよくない
個人的に一番気になった部分なのですが、とにかく武器種間のバランスが良くないと感じました。
軽く触った感じですが、一部の武器以外はかなり使いづらい印象。
一つ目の理由は、体制崩しのやりやすさ。
先述した通り、体勢崩して追加ダメージを与えて、というのが本作で強力なムーブなのですが、どういうわけかこの体制崩しに影響を与えるステータスが軽量武器の対応ステータスだったりする。
普通、軽量武器ほど手数を稼げる傾向があるため、重量武器の方が一発当たりの体制崩し蓄積量を稼げるようになっているものなのだが、そこが逆。
というか、ステータスで影響するとなると自然そっちの方が強いわけで。ちょっとバランス偏ってない?と。
次に武器ごとの連続攻撃の受付時間。
本作、結構弱攻撃の連続攻撃受付判定がシビアになっており、武器ごとに適したタイミングで入力しないと攻撃が連続しない=次の攻撃開始までの時間が空く、という仕様になっている。
これについて、サーベル系・爪系・警棒系以外が軒並みシビア。パッケージイラストに描いてある扇子なんて、半ば先行入力しないと受け付けてくれないなど癖が強い。(ついでにモーションも長いのが多い印象)
じゃあ先に挙げた武器どうなの?というと、こいつら受付時間が他武器種に比べて妙に長いんですよね。
敵の行動を様子見しつつ殴りに行けるというのがどれだけ有利であるかはご想像の通り。
で、これらの武器はまたもや軽量武器分類。
という感じで、とにかく軽量武器偏重なバランスの気がある。
重武器にシステム的なアドバンテージをもう少し用意して欲しかったところ。
時計とか分銅投げとか面白そうな武器はあるので、かなり勿体ない。
マップが分かりづらい問題
本作、マップが分かりづらい、という評価がちょいちょい見られます。
これは自分もまあ、分かりづらいなと共感する部分はあって、一つにはマップの構成の仕方がソウルライクというよりは、メトロイドヴァニアのような構成に近い、というのがあるんじゃないかと思います。
実は本作、ソウルライクとしては珍しく、プレイを進める過程でアクションが増えるようになっており、それらを習得するといける場所が増える。
これ自体は慣れの部分が絡むので、システム的にはまあ面白いですねで済むのですが、
これに大量のショートカットまで絡んでくると別。
本作では、ショートカットが2つ3つネストするのが当たり前にあったりする。裏を返すと、それだけ道と道が近いということ。
ぶっちゃけ壁を挟んでいるだけで隣の通りに行くのに凄い遠回りしていて、その結果が多重のショートカットにつながっているわけです。これがもう、本筋とショートカットの区別がつきにくい。
しかも同じエリアでは見栄えがあまり変わらないことも多く、ハブ構造になっていてもどこに行くのが正解か見分けがつかないことが多々。
いや、最初に開通した時くらいならいいんですよ。でも、本作はお使いクエストの関係で再訪したり、新しいギミック習得後に再探索します。
幸いコンパスというアイテムがあるので、エリア入り口の方向だけは分かりますが、少なくとも現在地は分からんというわけで。
2Dでだって迷うことは普通にあるわけですから、ミニマップは欲しかった、かな。
HUDが左下はやっぱり見にくくないか?
これは慣れが多分に含まれると思うのだが、HPとかスタミナ、その辺りが左下表示というのはちょっと見づらい。
以前だとモータルシェルのレビューでも言及したが、サードパーソン視点、特にロックオン機能がある場合、プレイヤーが画面手前、敵が画面奥という構図が基本となる。
つまり、プレイヤーの視点は画面半分から上を中心に見ているので、HUDを確認するためには一旦敵から目を離さなくてはいけなくなる。
その上、本作はスタミナ管理が非常に重要なゲームであり、オーバーヒートの際はタイミングを見るのにスタミナゲージを見たくなってくる。
もちろん、タイミングは体で覚えろ、というのは一理あるのだが、わざわざそこを不便にする必要性は感じられない。画面左上に別の表示があるわけでもないしね。
DLCについて
最後にDLCについて。
作り込みについてはちゃんとされています。
しかし、ちょっとボリューム不足感は否めないところ。
単純にボリューム不足を感じるところで、ロケーション1種・敵数種・武器数種(モーション違いなし、新らしい特殊行動ほぼなし)というのは、バリエーションの意味でも薄味を感じざるを得ませんでした。
最上位強化素材がバンバン出る、というわけでもなし、プレイヤー強化という意味でもかなりしょっぱい。
本体の方のボリュームと価格のバランスからするとこんなものか、という話ではあるのですが・・・。
作品の方向性が自分に合っていない、というだけのことではあるのですが、自分としてはフレーバーなどの補完よりは、武器や敵の拡充に力を入れて欲しかったところ。
特に武器で新モーションが見当たらない(見つかってないだけかもしれないが)というのはいかにも寂しい。
ストーリー完結に向けたDLCというのであれば仕方のないところですが、物好き向けって感じかなと。
・・・文句があるとすれば、ボスがスタン取ったのに固定行動で近接撲滅カウンターしてくるのはマジ許さん(4敗)。
あと、本編含めてオチが、ラストに向けての盛り上がりがあまりにもショボイのはなんなんだろうか
まとめ
楽しめたという意味では良作。
動作自体はスピード感があってシャキシャキ動くので、味の変わったソウル系をプレイしたい人向け。
書いてたら不満に思ってることが意外とあったんだな、と自分にびっくりしていますが、基礎部分の出来は良いので楽しめた感じ。
ただ、お値段見るとちょっと強気だな?という印象。
昨今だとフルプライスよりちょっと下という価格帯ですが、当時基準ならフルプライス。
に対してはちょっとボリュームが食い足りない感がどうしても残ります。
セールには頻繁に並ぶので、興味のある人はそのタイミングがよいでしょう。