また雪が降りやがりましたね。
こんにちは。sitaranaです。
世界を目指してスケールアップしたワールドの直接の後継とも言える本作、前置きは放り投げて本題に入っていこう。
なお、ストーリーに関するネタバレを含んだレビューをしている部分があるので、気になる方は読み飛ばしてください。
プラットフォームはSteam。
プレイ時間は下位クリアで24時間、上位ストーリークリアで累計49時間ほど。
使用武器はスラッシュアックス。
よろしくお願いします。

ワイルズ式狩猟戦闘の心得
まずはメインディッシュから入っていこう。
言わずもがな、モンハンのメインは狩りにあると思う。
それで本作そこがどうなのかというと、すんごく楽しい。
まずは狩りの本筋、戦闘アクション部分について。
いくつか特徴があるので順に見ていこう。
まず戦闘スピードはライズと比べるといくらか速くなっているように感じる。
共通で登場しているリオレウスの同じモーションを比較すると、そこまで速くなっているにようは感じはしないが、
例えばドシャグマの連撃パターンなどを見ると連撃でかなり速く感じる。
それに対してハンターはどうなの?というところだが、本作はワールド系列ということで、ライズにあった翔虫や鉄蟲糸技といったゲージ技は存在しない。
その代わりとして、ほとんどの武器種にジャストガード・ジャスト回避・相殺・カウンターといった相手の攻撃にうまく合わせることでリターンを出すアクションが追加された。
この流れはライズやサンブレイクで多くの鉄蟲糸技にカウンター系の技が実装されていたのを汲んでいると思われるが、これは大正解。
攻めて、カウンターして、また攻めて、そのサイクルがとても心地よい。

↑理屈の上ではカウンターをジャストで決め続ければいくらでも殴れる
見慣れない「相殺」だが、これはモンスターの攻撃に相殺判定付きの攻撃を当てると、その攻撃を弾いてアドを取れるタイプのアクション。
出典は多分格ゲーだが、別に攻撃判定を潰すだけならガードとかパリィと同じでは?とあまり普通のアクションでは日の目を見ることはなかったように思われる。
そこに、カウンター系の味付けとして”成立させるのが難しいが、アドは大きい”という序列を作った形だ。
え?難しいのかって?そう。難しいのだ。
ガードや回避、カウンターのように被弾タイミングに合わせるのがこの系統の基本だが、これだけ相殺攻撃を敵の攻撃に重ねるのが条件なので、少々タイミングが異なるというのがミソ。
ただ、難しさの先にはアドと派手なエフェクトが待っている。
ウルトラCとまで言わなくても、難しいことをしたらちゃんとビジュアルでのリターンも帰ってくるのは分かっていらっしゃる。

↑専用の火花エフェクトと体勢を崩すモンスターが気持ちいい
なお、相殺に限らず、他のジャスト回避やジャストガードなども、決めることで何かしらのバフなどのリターンがついてくるので、システム的に攻防を見切り、きっちり応酬していく、というのが本作での味付けの一つだろう。
次に傷口システム。
これは部位破壊の変形バージョンみたいなもので、特定部位を攻撃していると傷口がつき、それを破壊することで怯みやダウンが取りやすいというもの。

↑傷口破壊専用攻撃のボーナスもある。とにかく追い込め
モンスターの傷口を抉ってダウンを取るシステムです、と説明される字面のえぐさに驚くが、
言い換えると、ある程度能動的にラッシュをかけるタイミングを制御できるようになった、ということである。
これまでは基本的に慣れによって部位破壊や怯み蓄積のタイミングを読むしかなかったが、ここぞという時を狙えるようになった。
受動的・能動的というスタンスの違いもさることながら、スピード感の向上も相まって、
殴る!カウンター!
暴力!ダウン!
傷口破壊!ダウン!くたばれぇ!
と従来の追い込めば追い込むほど攻撃チャンスが増えて追い詰めている感がより強くなっている。
総じて、慣れれば慣れるほど爽快、というモンハンのアクション性がより強化された形だ。
スピードが速いといっても、攻撃そのものはちゃんと目で追える程度の速度であるのも憎らしい。
見えているからこそ、失敗しても次はもっとうまくやれる、という実感を持ちやすい。
いや、上手くやれるかどうかは保証できませんがね?
難点を言えば、新システムがどちらかというと玄人向けに寄っているということだろう。
ジャスト回避やらカウンターはいざ知らず、相殺の方は基本的に出が遅い。
このため、相殺を狙える攻撃と狙えない攻撃がはっきり分かれていて、モンスターの動きを把握しているのが前提。初見で当てにいくのはなかなかに難しい。
傷口にしても、集中モードに入らないと傷口がほとんど可視化されないので、重要性が分かっていないと意識に上りづらい。
チュートリアルで紹介こそされるものの、操作に慣れていない初心者が集中モードを覚えていられるか?というと疑問が残る。
有効活用するまでのステップは自分で気づいてね!といういつものモンハンだが、もう少しやりようはないものだろうか。
傷口に関しては、傷口破壊に特化したモンスターを置いておくとか、やりようはありそうなものだが。
セクレトと行く狩猟生活
次にオープンワールドに移ったことについて。
まあ、オープンワールドと言いつつエリア制なのは従来通り。すべてのエリアがノーロードでつながっているわけではない。
拠点マップと狩猟のためのフィールドに壁がなくなっただけ、と思いねえ。
それだけ聞くと何が変わったの?って話だが、明確に変わったことがある。
それは狩猟に関するクエストごとの区切りが薄くなったことだ。
モンハンでは、狩猟はクエストを経由して行うのが基本である。
一応マップ探索にでて、そこで好きなのを狩るということはできたが、スタミナはなくなるわ、クエストじゃないから追加報酬は出ないわなので、ゲーム的なメリットはほとんど無かった。
そして、クエストを挟むというのは必ず拠点と狩猟フィールドを行き来するということでもある。
拠点でクエストを受注して、料理でバフして、狩って帰ってきて・・・
というのがこれまでのパターン。
本作もクエストは存在し、狩りをするならやっぱりクエストとして受けるのが得である。
ただ、従来の方式の他に、マップ上のどこからでもクエストを受けて、拠点を挟まないでそのまま狩り続けることもできるようになった。

↑詳細確認少し面倒なのがたまに傷
個人的には、この方式はすごく良いと思う。
何が良いって、止め時を見失っちゃうこと。
プレイヤーをゲームに熱中させる有名なトリックの一つは、とにかくゲームの切れ目を感じさせないことだが、ぴったりと当ててきている。
以前から狩っている時にターゲット外のモンスターを見かけるということは度々あった。
でも、そいつらはクエストの対象でもないし、クエストをクリアしたらそのフィールドからはいなくなる。
必ず一度拠点へ戻る、というのが必須だった。そこが切れ目になっていた。
Youtubeの広告みたいなものなのだと思う。でもハマっちゃう。ハマっていたい。
だから、これは素晴らしい。そう思う。

だから、クエスト化できませんが解禁されるタイミングが遅すぎるのは少々頂けなかったりする。
いざ新種を見つけたのに「クエスト化できません」は興を削ぐことはなはだしい。なら最初から出現させるなし。
マップついでに言及すると、本作ではライズにいたガルク枠、つまり移動ブースターとしてセクレトというオトモがついてきてくれる。
恐竜っぽい見た目ながら、仕草に愛嬌がある可愛い奴である。

このセクレト、ガルクと違って戦闘こそしてくれないものの、過去作でも類を見ない有能っぷりを発揮する。
一つは、戦闘中でも素早く呼び寄せて騎乗できること。
セクレトの移動スピードは速い。大抵のモンスターよりも同等かそれ以上で、攻撃に関してはモンスターを中心に円運動で動いていれば、まず当たらないほど。
そして、ガルクと同様に騎乗したまま回復薬を飲んだり、砥石で研いだりできる。簡易的なセーフポイントみたいなもんなので、そりゃまあ強い。
もう一つはオートパイロット機能。
過去作のモンハンでは何とかプレイヤーが追っかけられるように導虫をつけたり、ミニマップで移動先を明示したりと、何かと苦心していた。
そこにきて今作ではモンスターが逃げたらオートで追っかけてくれるようになっている。
マップを開いてピンを立てれば、目的地まで進んでくれもする。
これは非常に便利で、むしろこれが無いと本作はやってられない。本当に。
まあ、何が言いたいかというと、狩猟というコア部分を邪魔しないように色々と、何とかしようと。そのような方針だというのはひしひしと伝わってくる。
惜しい。もう一声 (ネタバレ注意)
※ここはストーリーのネタバレを盛大に含みます※
さっきからちょいちょいサゲてきたが、ここからはサゲ一直線。
もうちょいなんとかならんのか?というところを話していく。
今作、過去シリーズと比べてストーリー部分に力を入れた、ということがインタービューで語られている。
先日のインタービューでも販売数への貢献に、この側面が大きく影響しているという発表もあったばかりだ。
実際、ムービーなどの迫力も素晴らしいし、寸劇についてもライズより大幅に増加している。
好みの差こそあれ、話の筋に破綻も無いし、無難でこそあれ非難するほどの難点はない。
しかし、である。
ゲーム的な演出として見た場合、どうも期待しているベクトルと異なるなぁ、というのが感想。
突っ込みたいのは2つあって、1つはプレイヤーの能動的なストーリーへの関わりというのを全面的に拒否っていることだ。
別に選択肢を豊富にしてマルチエンディングや、ストーリーラインを分岐させろと言う話ではない。
もっとプレイヤーが関わった結果として、あるいはストーリーの進行にプレイヤーが関わる余地が欲しい、という話である。
ビデオゲームはプレイヤーの操作がゲームとコミュニケーションしながらお話を作っていくところに、映画などの受動型のメディアと明確な差があるもの。
そこが究極紙芝居、ってーのはゲームとしてストーリーに力を入れてます、ってのとは相いれない感がするのである。
特に今作はマップのオープンワールド化という絶好の場を用意しているのにも関わらずである。
え?お使いはヤダって言うじゃんって?
そのあたりはマップの構成だったり、そもそも探索することに意味あんの、とかまあバランス的な側面もあるけれども。
ほぼ省略しました、ってのはまた違うのである。僕らはストーリーを見たいのではなく、ストーリーを体感したいのだ。
それが予め引かれたレールなのだとしても、レールにのって走るという行為自体を取っ払ってしまうのは興覚めだ。
もう一つは、オリヴィアの扱い、というかもう一人のハンターの扱いである。
今作で非常に頼れるオリヴィア姉貴、しかしまあ肝心の共闘部分が割とひどい。
第一に最初のアジャラカン戦だが、この時2対2なので分断して各個撃破しようという流れになる。
なかなか良い流れだが、なんと自分が担当している分を狩りきる前に、オリヴィア姉貴が先に担当分を狩猟して、こちらに合流してくる。
条件が分からないのでもしかしたら速攻で狩猟できれば、あるいは合流ルートではなくなるのかもしれない。
が、このアジャラカン、別段オリヴィア姉貴が担当した方が弱いとか先に撃破できる理由付けが全くない。
キャラ背景を考えてみても、プレイヤーハンターはかなりの凄腕評価なので一方的に遅れる、という展開につながる必然的な要素が無い。
行き着くのはオリヴィア姉貴より狩るのが遅い、というただその事実だけが残る。
で、何がアレかって「おめー遅いからさっさとしろや」と言ってるようなものだからだ。
卑屈過ぎだろうと笑われるかもしれないが、作り物である以上ストーリーは必然だ。
だからこそ、それが起きる理由と、その結果としてプレイヤーに与える印象はきっちり練って欲しい。
第二に、ラスボス戦。
何度も乙ったという過去作プレイ済みとしては情けない結果分かったのだが、
なんとオリヴィア姉貴、あれだけラスボスによる被害拡大を問題視していたのにも関わらず、いざ再戦となったら「君の選択に任せよう」とか殊勝なことを言い出すのである。
あれだけ人死にが出るよりましだ、という主張をしていた人物が、である。お前言行不一致かよお!
分かるよ。ラスボス戦は基本ソロにして、大変ならサポートハンター呼んでね、くらいのノリなのは。
だが、ムービーまで用意して激論させといて、それはあんまりじゃあないか?
ゲーム的な都合があるのは百も承知だが、キャラクターを生かそうというのなら、ゲーム都合で折れさせる部分もまたシナリオとして用意しなければならないだろう。
なんだったら「こうなる気がしていたよ」とか苦笑いしながら増援にきてくれたって良かったのに。
過去と今、これから
ところで今作、とにかく細かい不満が多い、というのは気になるところである。
別に過去作からの馴染みが無い!みたいな話じゃなくて、本当に細かい部分がジャブのように殴ってくるのである。
一つ一つは大きな問題ではない。
なーんか防具作成画面でスキルがボタン一つで確認できないなー、とか
鉱石素材の採取が一発で採取できない、とか
セクレトに乗ったまま鉱石採取しようとすると何故か位置ずれして採取が途切れることがある、とか
何故か骨塚のようにセクレトに乗ったままだと採取できない素材がある、とか
拠点にいるとアルマが移動するせいで探さないとクエスト受付できないことがある、とか
マップの拡大縮小が極端すぎる、とか
大したことはなくても、それが何個も何十個も積み重なってくるとなると話は別で、
一つ一つは「うん?」くらいのものでも、積み重なって「なんでやねん」になるくらい多いってのはどうなのよ。
特にメニューとマップ関係の不満点が多く、プレイの快適性を損なうようなものがばかり、というのは非常に気にかかるところ。
そういうところが微妙というのは、コア部分はともかくちゃんと長い時間遊んだフィードバックができてなかったり、改修する余裕が無いってことなので。
このうちのいくつかは、ライズでは既に改善されていたことがワールド時空でぶり返しちゃってるので、なおのことである。
逆に良くなった部分もある。
アイテムショートカットに回復薬・状態異常回復薬のオート選択が追加されたことである。
実はモンハンでは総アイテム種類の陰に隠れて回復薬と状態異常回復アイテムがやたら豊富で、それがアイテムショートカットを狭くさせていた。
特に、回復薬に至ってはそれだけで、回復薬・グレート、その支給品で4種類存在していて、しかも下位上位とマスターランクで使いどころが違うといった始末だった。
アイテムを削除するわけにもいかない、ということで力技での解消であろうが、それはそれでよい。
だが、同じ方法でモンスターの逃げまでを解消しようとしているのは、個人的にがっかりである。
このような力技というのは、そのシステムの構造的な欠陥を覆い隠すことで機能している。
モンスターが逃げても追いつけない、見つからない、というプレイヤーがいたから、オートパイロットを導入したということだが、それは結局ミニマップを見ようがどう追いかけたらいいか分からないようなマップの作りをしていることが最大の要因である。
そのくせ、オートパイロットがあるからいいじゃんというノリなのか、マップ自体の複雑さはそのままである。
加えて、マップの広さが仇になって、逃げの距離がやたら長いことも多々ある。切れ味の回復とか、そんなことをやってても時間を持て余すのが当たり前になるほどに。
要は詰まらないし、面倒なのだ。それを公式が認めてしまっている。このフォーマットの始祖であるモンハン自身が。
面倒なものを消すのが正解とは言わない。フレーバーだから、ってのもありだろう。
だが、モンハンがゲームとして”モンスターの逃げ”というシステムから逃げない・消さない、というのであれば、モンハンなりの形で面白さのなる何かに進化させていって欲しいと、そう思うのだ。
まとめ
良作。
ただ、加点方式で採点するところはプラスで、減点方式で評価するところはマイナスが目立つという極端っぷり。
こういうマイナス部分が放っておかれたままリリースされているの見ると、なんかずれてんのかな?って不安になっちゃうね。
ただ、それを補ってアクション部分は楽しく仕上がっている。
慣れれば楽しい、それまで辛い。という既定のモンハンのままなので、新しく参入する人はそこだけ注意である。
余談だが、ゲーム内のシステムの導線が弱いのはいい加減どうなのよ、と思う。
知人にモンハン発プレイの人がいるが、話してみると料理の重要さやっぱり分かってなかったよ。
今回料理が振舞われることで料理バフのチュートリアルみたいになっているが、肝心のHP、スタミナゲージが非戦闘中は閉じてるせいでどれだけ強力なバフがかかっているか、それが隠れてしまっているのだ。
ご新規取り込むというなら、そういう細かいフォローが重要なんじゃないかなぁ。