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己のゲーム遍歴 あるいは 感情のパンくず

長い、火継ぎの始まり「DARK SOULS REMASTERED」レビュー

Yes, indeed.

いきなり何言ってるんだ、sitaranaです。

長雨続きのせいか、どうも調子が上がらない今日この頃。でも、ゲームは何とはなしに手が伸びてしまうものです。

暇つぶし。そういう側面もあるでしょうが、体に染みついた習慣はなかなかおちないもの。

 

つーわけで、DARK SOULS REMASTEREDのレビューです。

ダクソは3から入門し、3->2と逆順にプレイしてきていよいよ初代に至りました。

なので、一個のゲームだけでなく、シリーズ通してプレイした感想も混じってのレビューになります。

 

プラットフォームはSteam、ver1.03.1。

プレイ時間は1周目クリア時点で、34.5時間。全ボス撃破で51時間。

ラスボス撃破で問答無用で2周目飛ばされるとは思わなんだ。

 

遅・備

ダクソと言えば、戦闘!バトル!ダンジョン攻略!探索!

ということで、戦闘バランスとかその辺りから。

 

本作ですが、全体的に動きがもっさりしています。

単純に遅い、という面もありますが、行動1つあたりの硬直時間が続編に比べても長め。

重量武器だとこの傾向が顕著で、ダクソ3だと「ドッスンドッスン」くらいのテンポが「ドッスン・トン・ドッスン」くらいでワンテンポ遅め。

ローリングに至っては、中ロリと重ロリの敷居値が50%と後年の作品に比べて制限が厳しかったり、中ロリ自体に硬直が設定されていて性能自体も低い。

このあたりが相まって、盾や重装の価値が高めです。

 

↑ラスボス撃破時の装備。ドッスン

 

2でも感じていましたが、ロリの性能が安定して任せられるほど高くないので、安定行動としての盾受け、被ダメージ減少のための重装が相対的に重要なんですね。

ボス戦にしても、中途半端に回避しようとするくらいなら、フルハベルを着込んでいく方がよっぽど楽、という局面がしばしば。

両手持ちの価値も高めで、特に序盤は補正の伸びが良いので、積極的に両手持ちと盾受けを切り替える戦法に意味が大きいのも〇。

重装+両手持ちで正面からボスに立ち向かうのが正攻法として特に有効なのは今作ならでは。

このあたりのバランスは1->2->3とシリーズが進む中で段々戦闘スピードの高速化、子種々の行動の硬直時間短縮化が進んでいき、RPGからアクションへ比重が移っていったように思います。

じゃあ中装に価値はないのか?というとそんなことはなく、重装にすると移動速度が落ちるので、探索のときはバランスをとって中装でいた方が都合がよいという面があって、局面に応じて使い分けるバランス設計がいい味を出しているなと感じます。

 

逆に言うと、本作ではアドリブが後年の作品に比べると効きづらく、死に覚えゲーという側面がより強い傾向にあります。

特に複数敵に囲まれる状況では、3ならローリングで無理矢理突破するような場面に陥ったらまず間違いなく死にます

対処方法を覚えるのが大事なのはシリーズを通しての教訓ですが、アドリブがきかない分相対的によりRPG色が強いです。

 

谷・闇

先に「盾が強い」と挙げましたが、戦闘スピード以外にも盾の重要性が高くなる要素として、全体的に道が狭いという点があります。

具体的には、こんな感じ。

 

いや、こんな狭いの2でもそうそう見たことないよ!?というのが初見の感想。

いやいや、今作はこれくらいの狭さ加減が割とデフォルトです

この狭い、というのが実に厄介で、相手をスルーしづらいというのが1つ。

闘うにしても正面から戦わなければならないというのがさらに1つ。左右に攻撃を躱す、という選択が取りづらい。

結果として、正面から攻撃を安定して受け止められる盾・大正義。

RTAみたいにギリギリをラインを攻めれば避けられないこともないですが、初見でやれることでもないです。

 

さらに言えば、大型武器が振りづらい

↑壁に武器が弾かれている

 

道を踏み外して落下死する

↑敵に押し出されて落下ということも、しばしば

 

なんてのが後年の作品よりも起こりやすいです。このあたりは2以降で傾向が弱くなっていくのであまり人気が無かった点なのでしょう。

また、アクション性を強化していく中で、回避アクションそのものを殺すメタギミックになってしまうので、組み込みにくくなったというのもあるかもしれません。

 

さて、じゃあマップの出来が悪いのか、というとそんなことはなく。

むしろ暗さの演出に関しては後年の作品よりもむしろ素晴らしい、と感じました。

特にこれ

 

どことは言いませんが、「この先に進むと碌なことがなさそうだな・・・」という印象はシリーズ通しても随一です。

反面、全体的に暗い・狭いが両立しているマップが多いので、そのあたりだと若干目が疲れてくるのが難点。

 

粗・難

本作の難点を挙げるとすれば、巻き戻しが難しい局面が発生しやすい、という点があります。

 

例えば、本作のマップはマップ間のつながりが強く、序盤から多くのエリアに進むことができる点。

これ自体は美点なのですが、問題は初期は篝火転送ができないこと。なので、行きはヨイヨイ帰りはシンドイという状況を起こせてしまう。

本作、レベルアップは篝火でどこでも実行できますが、武器強化に関しては(特定のアイテムがあれば可能になるけど)専用のNPCが必要です。

ダクソでは武器強化が火力向上の要なので、どこにも行けない・強化も満足にできない、という状況になってしまうとかなり厳しいな、と感じました。

 

武器強化にも本作独自の武器進化、という分類があり、場合によっては武器が完全に別物になってしまうパターンがあるのは困りもの。

2以降ではソウル錬成武器の分類にあたるものなのですが、これをやると装備要求がマルっと異なるものに変わってしまうんですね。違う武器に変化させているので当たり前ですが。

強化素材の限られている状況でこれをやらかすと、メイン武器がー!?という状況に陥ります。(やらかした)

いや、武器を進化前に戻すことはできるんですが、強化素材は返ってこないので勿体なくて・・・

 

まとめ

良作です。

現代の目線で見たら粗い部分もあるものの、雰囲気、そして何より探索し、装備を整え、死に、ボスに挑むという基本サイクルはそのまま。

そして"難しい"という評価のまま進めることのできる難易度。

このバランスがダクソらしくあります。

 

ただ、篝火からボスまでの間が微妙に遠かったり、雑魚を多数配置するのは勘弁して欲しいなぁ。