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己のゲーム遍歴 あるいは 感情のパンくず

話の内容が分からなくても「Remnant: From the Ashes」レビュー

こんにちはsitaranaです。

結局ArmoredCore6発売まで、ちょっと間があるなー、と積みゲーを消化中。

本日は最近2作目も出た「Remnant: From the Ashes」です。

さて、ネットで検索すると微妙に評判悪かったりするけど果たして・・・。

 

プラットフォームはSteam。プレイ時間は約17時間、難易度Normal、ストーリーモードラスボス撃破まで。

よろしくお願いします。

 

どんなゲーム?

3DTPS+ローグライク+ソウルライク。

・・・と、一言で言うとそんな感じなのだが、ちゃんぽんしていることもあって、それぞれのジャンルのお約束と異なる点がちょいちょいあるので、もう少し言葉を重ねて説明したい。

 

まず、操作感覚としては、EDF5のレンジャーに近い。

武器種がメインアーム・サブアーム・近接アーム、と3種ある以外は、回避アクション、トグル式のダッシュと基本操作は割と同じ。性能も似たようなもんだと思って差し支えない。

これを、どうもランダム生成されているらしいステージを進んで、攻略していくゲームだ。

よくあるローグライクでは、1プレイごとにステージがランダム生成されるが、本作は(少なくとも)ストーリーモードでは、キャンペーンを開始した時に生成され、死亡してもチェックポイントに巻き戻されるだけでステージは再生成されない。

このあたりが、ローグライクと言っても他の作品とは異なる点になっている。

つまり、2週以上周回するのが前提、あるいは個々人にランダムな体験を届けるためのデザインである。

 

さて、シューターの基本というと、索敵・位置取り・障害物回避、そして適正距離でやられる前にヤレ、というのが想像するところ。

実際、これらの要素がかなり重要だが、本作では全般的にステージが狭く入り組んでいる、その割に敵の密度が比較的高い。

このため、ほぼ有視界範囲に火力は届くし、敵の攻撃が痛いのでやられる前にヤレ、なのだが、いつの間にか接敵されているという事態がしばしば発生する。

じゃあ、その時にどうするか?というと、勿論回避する。あるいは近接武器で何とかする。

これは一般的なシューターとは異なる点で、ステルスキルや最後の自衛手段であることが多いのとは異なり、割と近接攻撃手段が息をしている。

なんなら、メインアームで射撃して怯ませながら近寄って、近接武器でとどめを刺す、といったムーブも可能である。

本作にソウルライクのタグが付いているのは、難易度が高い(敵の攻撃が比較的痛い)というのもあるが、シューターの割に近距離で敵の攻撃を回避する事態が起きる戦闘バランスも一因なのではないかと思う。

ソウルズシリーズはキャラクタの運動性能を高める方向でアクションが進化したが、

本作はシューター要素をメインに据えたことにより、むしろ運動性能を退化させて、位置取りや射程を生かしたキルコントロールといったシューターとしての戦闘要素をメインに据えているのが面白い。

 

ストーリーは雰囲気的には未知との遭遇的な感じ、つまりSF的な世界観。

本作は公式の日本語訳が無いので(設定には表記があるけど英語のまま)、英語のままプレイしているので、ストーリーは全くと言っていいほど分かっていない。

それでも最後までプレイできたのは、とりあえず「敵をぶっ殺して先に進めば何とかなる」というソウルライク伝統の設計になっているからだ。

実のところ、装備の回収などはむしろ謎解き前提で英語読めないとやり込めないのだが、1周遊ぶ分には問題ない。

問題ないのだが、「パルスのファルシのルシがパージでコクーン」みたいな感じで専門用語がオンパレードしているので、結局和訳されていても分からんかったかもしれん。

気に入ったなら、攻略Wikiを頼ることでカバーできるので、そちらを頼るとよい。

 

塩コショウと焦げ目

本作は、冒頭でジャンルを挙げた通り複数のジャンルを混ぜ合わせ、バランスを取り直した多国籍料理みたいなものである。

それゆえ、バランスがぶっ壊れると面白くないのだが、良い塩梅に調整されている。

戦闘の軸がシューターという地点からぶれないため、特にソウルズシリーズ経験者にとっては新機軸の戦闘システムが新鮮に映る。

反面、シューターではお約束のスナイパーライフル系の装備だとかハデハデなロケラン的な武装はほぼないので、シューター要素が薄いと感じる人もいるかもしれない。

 

ただ、他ジャンルの混合作品の宿命として、どれかのジャンルが嫌い、という人にとっては明確な欠点にもなりうる。

ダークソウルが好きな人が、そのままレティクル覗いてトリガーハッピーするのが楽しい、と感じるかどうかは別である。逆もしかり。

難易度設計も辛めの方向なので、本作は間口が広いようで実のところニッチジャンルを攻めているように思う。

また、シューター的な要素の複合の結果として、基本的に1対複数の構図となるのは、ソウルズ経験者にとっては逆風であるように思う。

ダークソウルの基本パターンは対複数にならないように工夫することなので、対複数そのものに忌避感があるし、反発が大きい。

比較的単調な攻撃をする敵が多いものの、ボス戦で雑魚が無限湧きすることで難易度を高めるバランスのとり方は正直頂けない。

せめて、敵のリスポーン地点が分かりやすいとか、そういったアシストは欲しく感じた。雑魚が無限湧きすると、いつの間にか距離を詰められて、といったワンパターンの状況になりがちなので、受動的な対応になりがちなのがマイナスだった。

 

まとめ

良作です。

でも、人を選びますねこれは。

キャラクターの動きはキビキビしている反面、運動性能そのものは高くないので、イライラ溜まる人は出てきそう。

謎解き要素とか、「面倒な・・・」ってなっていたので、2を買うかどうかは検討中、かな