久方ぶりでこんにちは。sitaranaです。
Eldenringのレベル1縛りしてたりしたら新作プレイしてなかったというオチ。
今日のレビューは「ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション」です。
小さいころ気になっていた作品なのですが、GBA持ってなかったので手が出なかった思い出。
それが、全作品収録されて出してくれるのは大変ありがたい話です。
ロックマンエグゼは1~6までのナンバリングタイトルがありますが、今回のレビューでは1 / 2までのプレイのレビューです。
プラットフォームはSteam、各タイトルのプレイ時間はそれぞれ約20時間。配信チップあり、BusterMaxモードはOffです。
よろしくお願いします。
かつて僕らはネットワークという単語に夢を見た
ロックマンという作品は、ロボットが存在する近未来SFを舞台にしたアクションゲームなわけですが、本作はそこにアレンジを加えてネットワーク社会に分岐したパラレルワールドが舞台となっています。
個人用端末、AI、インターネット、サイバー犯罪、コンピュータ制御の家電・・・
はるか遠い未来ではなく、ドラえもんよりも少し近くて、現実的なITで構想された世界観。
ロックマンエグゼを語るうえで、この世界観を抜くことはできないでしょう。
携帯電話をみんなが持つようになった当時、携帯端末にサポートAIが搭載されて、みんながそれぞれの相棒と交流する未来。
このあたりに影響されてITとかに興味を持った人もいるのではないでしょうか?
パネルスタイルアクション
ロックマンエグゼと言われたら、特徴として最も挙げられるだろう項目がこれ。
OneStepFromEdenのようなフォロワーこそ存在するものの、未だに珍しい戦闘システムです。
↑ウイルスバスティング!
初見の人は3x3のマス目(以下、パネル)制限があるシューティングアクションだと思えば間違いはありません。
これに加えて、事前に組んだフォルダからチップという特殊攻撃アイテムを一定時間ごとに引くことができ、消費しながら戦闘を行うというもの。
チップには単純に攻撃をするものから、パネルを変化させるもの、HPの回復などなど色々な種類のものが存在します。
さて、これの何が面白いのかというと、やはりフォルダというデッキ構築要素とアクションをかみ合わせているというところがあるでしょう。
自分の装備を整える要素がありながらランダム性を持ち、さらにはアクションというプレイヤーの操作テクニックを必要とする。
カードゲームとアクションのいいとこどりをしているわけですね。
これが2000年くらいに開発されていたというのは割と驚いたところで、
カードゲーム要素とうまい具合に融合させるようになったゲームというと、SlayTheSpireなどのローグライクゲームの登場まであまり見ないスタイルのように思います。
1から順にプレイしたため、当初はシステム回りの貧弱さに苦労したところもありましたが、その根幹部分は非常に満足度の高いものです。
RPGなら雑魚戦で毎回同じ手を繰り返してダレてくるところを、チップの引きがランダムなため、完全に同じ局面にはなりづらいというのがアクセントになっています。
ただ、難易度は結構難しめのように感じました。
というのも、移動によるタイミング避けや、正確に攻撃が飛んでこないパネルへ移動をしないといけない都合上、スティック操作だと行き過ぎたりすることが起きるためです。
箱コンとか現代のコントローラって十字キーがメインの操作キーじゃない配置になっているので、ちょっと操作しにくい。
時代の流れを感じますね。
ナンバリングタイトルの変遷を見て
エグゼ1 -> 2と連続でプレイしたわけですが、一言。
1のシステムは滅茶苦茶不便でバランスが良くないです。
チップ選択画面でチップのコードが簡単に確認できないし、全体的に取得できるチップのコードがばらけているからプログラムアドバンスしづらいし、戦闘から逃げるのに専用チップが要るし、敵の動作がいちいち速いし、ネット世界は迷わせるためだけに作られたとしか思えないくらい道が覚えにくいし・・・
と、戦闘システムの独自さを差し引いても、今プレイするとシンドイ作りです。
そして、それらの不満点は大体2で改善しています。
操作をアシストするものから、戦闘バランスの調整まで、1で粗が出ていた部分を大筋で改修しきったと言えるくらい、凄まじい進歩をしている。
1で戦闘システムの骨子ができて、2でブラッシュアップしたという感じなのでしょう。
この変化は連続でプレイしたからこそより強く実感できた部分なのかなと思います。
対して、2ではお使いクエストに類するものがメイン・サブを問わずに大量に増加しています。
1がメインストーリーだけのさっくり構成なのに対して、2のこの部分は対照的でした。
2000年前後というとゲームのボリュームを増加させるのに、この手の手法は一般的だったので懐かしい気分ではあります。
(それはそれとして、2のラストのお使いラッシュはすさまじには閉口したけれども)
そして共通点として、雑魚戦に対する旨味がちょっと弱いところが気になるところでした。
本作では経験値性ではなく、アイテムによるステ強化性を採用しており、雑魚戦は金策かチップ収集のためのトレハンの意味しかありません。このため、ある程度の回数以上は戦う旨味が極端に減るようになっています。
そこが意識されて2では「逃げる」が実装されたものと思われますが、それはそれで少し寂しい、というか消極的な解決法のように感じます。
ウイルスバスティングの楽しさがゲームの骨子の1つであるので、もうちょいメリットを持たせてくれると嬉しいな、と。
総じて、システム面では着実に進歩していることを感じられたので3でどのような新システムが実装されるかが楽しみになる出来。
ただ、欲を言えばオートセーブ機能は欲しかった。敵編成とチップの引き次第では、ゲーム後半はランダムエンカでゲームオーバーが頻発するので・・・。
まとめ
良作です。
この世界観と戦闘システムの作品は未だに類をみないだけに、遊ぶ機会を作ってくれたカプコンには頭が上がりません。
流石に1作ごとのボリュームは大きくないとはいえ、連続でプレイするとダレるのもあって1ヶ月ほど手を置きますが、また再開するでしょう。
当時タイトル名だけ聞いてついぞ買えなかった諸氏も試してみてはいかがでしょう。